Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション
川端康成の『みずうみ』―障害と犯罪
高橋 正雄
1
1筑波大学人間系
pp.1142
発行日 2012年8月10日
Published Date 2012/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102639
- 有料閲覧
- 文献概要
『みずうみ』は,昭和29年に発表され,翌30年に単行本化された小説であるが,この作品の主人公の桃井銀平は,「みにくい足」をもつ一種の身体障害者として描かれている.
『みずうみ』の冒頭には,銀平がトルコ風呂で若い湯女に自分の足のことを次のように語る場面がある.「足の指なんか,猿みたいに長くて,しなびたようだろう」,「靴下を脱がせてくれた時に,おどろかなかった?」.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.