学会報告
第32回中国四国リハビリテーション医学研究会(2)―2011年6月26日(日),於:徳島大学
安井 夏生
1,2
1徳島大学医学部運動機能外科
2徳島大学病院リハビリテーション部
pp.1046-1049
発行日 2012年7月10日
Published Date 2012/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102610
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14.回復期リハビリテーション病棟における難渋症例について(第3報)
高知病院リハビリテーション科
野並 誠二・奥村 悦之・柏 智之
川村壮一郎・他
当院(124床)は,2003年9月から48床の地域連携型回復期リハビリテーション(以下,リハ)病棟を開設し,整形外科の術後,脳疾患のリハを行う後方病院の役割を果してきた.病名によって入院対象患者が限定される回復期リハ病棟を維持していくために,事情のある(高齢で病状が不安定,認知症など)患者も積極的に受け入れている.今回,2010年度の当院回復期病棟における難渋症例3例(①急性期医療機関で主疾患の十分な治療が行われないまま転院してきた症例,②繰り返す誤嚥性肺炎症例,③自殺例)とその対応を報告した.この数年の間で,急性期病院との連携パスが導入され情報の共有は向上したが,脳疾患の救命率が向上したためか重症度は上がっており,また,重度認知症が増加している傾向にあり,今後も難渋症例が減ることはないと考える.病棟医師の複数体制,検査・加療のために一般病棟を有効に利用することなどで,それぞれの症例に対して対応しなければならないと考える.
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