学会報告
第26回中国四国リハビリテーション医学研究会―2008年6月29日(日),於:高知大学医学部
石田 健司
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1高知大学医学部附属病院リハビリテーション部
pp.376-380
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101496
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1.脊柱後彎変形を呈する高齢者に対する運動療法の効果
サザンクリニック整形外科・内科
広島大学大学院保健学研究科
篠原 博
福原リハビリテーション整形外科・内科医院
坂光 徹彦・他
臨床上,高齢者の脊柱後彎変形,いわゆる円背は多くみかける.今回筆者らは,脊柱後彎変形を呈する患者2例を対象に,約3か月間の運動療法を行い,姿勢改善効果を得るに至ったので報告した.〔対象・方法〕脊柱後彎変形が認められた者2例を対象とし,脊柱アライメントをスパイナルマウス(Idiag AG社)にて,体幹筋力をGT-350(OG技研社)を用いて測定した後,運動療法を約3か月間施行し,再び測定した.〔症例1〕88歳,男性.安静立位での胸椎後彎角は運動療法後4°改善し,体幹伸展筋力は約3倍に向上した.〔症例2〕73歳,男性.安静立位での胸椎後彎角は運動療法後16°改善し,体幹伸展筋力は約1.2倍向上した.〔考察〕今回の2症例を通し,高齢者の脊柱後彎変形に対する運動療法は,脊柱可動性によって効果の度合いは異なるものの,胸椎後彎の軽減に有効であることが確認できた.
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