書評
勝屋なつみ(著)「作業療法はおもしろい―あるパイオニアOTのオリジナルな半生」
伊藤 利之
1
1横浜市リハビリテーション事業団
pp.1055
発行日 2012年7月10日
Published Date 2012/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102614
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鎌倉矩子氏,私にとって彼女は,もしファンクラブを創るなら真っ先に手を挙げたいと思える人である.今回は,医学書院から出版した「ADLとその周辺」を一緒に編集させていただいた縁で,発行者の三輪 敏氏から本書の書評を依頼された.
本書は,ライターの勝屋なつみ氏が鎌倉さんと鎌倉さんをよく知る数人の人たちにインタビューした情報をまとめたものである.その内容は,単に鎌倉矩子氏の人物像を描いたものではなく,人間がいとなむ作業とは何か,作業療法とは何か,それを解明するための研究の視点や方法について,鎌倉矩子という人物がどのように考え,何をしたか,その過程をさまざまなエピソードを交えて紹介しており,そこには鎌倉さんの頭脳についていけるおもしろさが詰まっている.
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