Japanese
English
研究と報告
健常若年男性における肩関節の安定性と手関節自動運動時の肩関節周囲筋筋活動の関係
Relationship between stability of shoulder joint and activities of shoulder muscles during wrist active motion in healthy young men.
草川 裕也
1
,
大町 かおり
2
,
原 和子
3
,
奥村 修也
1
,
高橋 勇二
4
Yuya Kusakawa
1
,
Kaori Ohmachi
2
,
Kazuko Hara
3
,
Shuya Okumura
1
,
Yuji Takahashi
4
1聖隷浜松病院リハビリテーション部
2聖隷クリストファー大学リハビリテーション学部理学療法学専攻
3愛知医療学院短期大学リハビリテーション科学専攻
4浜松市リハビリテーション病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Seirei Hamamatsu General Hospital
2Division of Physical Therapy, School of Rehabilitation Sciences, Seirei Christopher University
3Department of Rehabilitation Science, Aichi Medical College
4Department of Rehabilitation, Hamamatsu City Rehabilitation Hospital
キーワード:
上腕二頭筋
,
三角筋
,
僧帽筋
,
表面筋電図
,
手関節
Keyword:
上腕二頭筋
,
三角筋
,
僧帽筋
,
表面筋電図
,
手関節
pp.261-267
発行日 2012年3月10日
Published Date 2012/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102407
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要旨:〔目的〕手の外傷や手術の後に肩の運動制限や関節拘縮が生じることがあるが,そのメカニズムは未だ明らかになっていない.そこで,手関節運動時の肩関節周囲筋筋活動と肩関節安定性の関係性を明らかにする目的で,手関節運動時の肩関節周囲筋筋活動について表面筋電図を用いて検討した.〔方法〕健常男性13名を対象に,座位での肘関節屈曲90°,かつ前腕中間位を共通の条件とし,3種の肩関節屈曲角度(0°,45°,90°),および机による肘での上肢支持の有無の2条件の組み合わせによる6条件について,手関節掌背屈自動運動を行った際の僧帽筋上部線維,三角筋前部・中部,上腕二頭筋の筋活動を計測した.〔結果〕測定筋のうち上腕二頭筋のみ,肩屈曲45°位での筋活動量が肩屈曲90°位より高値を示した.〔結語〕肩関節挙上90°位に比べ45°位でより不安定となる肩甲上腕関節に対し,上腕二頭筋はその不安定な位置で,手関節運動によって起こる動揺に対する肩関節の安定化に大きく貢献していると言える.
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