Japanese
English
講座 ポストポリオ症候群・第3回
合併症
Complications to post-polio syndrome.
松嶋 康之
1
,
蜂須賀 明子
1
,
小田 太士
1
,
佐伯 覚
2
,
蜂須賀 研二
1
Yasuyuki Matsushima
1
,
Akiko Hachisuka
1
,
Taiji Oda
1
,
Satoru Saeki
2
,
Kenji Hachisuka
1
1産業医科大学リハビリテーション医学講座
2産業医科大学若松病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health
2Department of Rehabilitation Medicine, Wakamatsu Hospital of University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
ポストポリオ症候群
,
睡眠時無呼吸症候群
,
嚥下障害
Keyword:
ポストポリオ症候群
,
睡眠時無呼吸症候群
,
嚥下障害
pp.249-253
発行日 2012年3月10日
Published Date 2012/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102403
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
ポストポリオ症候群(post polio syndrome;PPS)は,通常通り日常生活や社会生活を送っていたポリオ罹患者が,安定した状態が10~50年続いた後で,筋萎縮,疲労感,息切れ,歩行障害などの新たな身体症状が出現する病態である.ポリオ罹患者の高齢化とともにPPS発症のリスクが高まり,高齢化に伴う新たな問題も出現している.近年,PPSの診断基準は筋萎縮や筋力低下の一次的筋症状に基づいているが1),その他の症状として耐久性低下,疲労感,筋痛,関節痛,関節変形,側彎,冷感,歩行障害など多彩である.PPSの症状と合併症を明確に区別することは困難であるが,ここではPPSの注意すべき合併症として呼吸障害と嚥下障害を中心に,診断評価のポイントと対応について概説したい.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.