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短報
慢性呼吸不全患者の身体活動量に影響を及ぼす因子の検討―退院後調査
Effect of the factor on the level of physical activities after discharge on patient with chronic respiratory failure.
岩井 宏治
1
,
前川 昭次
1
,
今井 晋二
2
Koji Iwai
1
,
Shoji Maegawa
1
,
Shinji Imai
2
1滋賀医科大学医学部附属病院リハビリテーション部
2滋賀医科大学医学部附属病院リハビリテーション科
1Rehabilitation Section, Shiga University of Medical Science Hospital
2Department of Rehabilitation, Shiga University of Medical Science Hospital
キーワード:
慢性呼吸不全
,
身体活動量
,
運動耐容能
Keyword:
慢性呼吸不全
,
身体活動量
,
運動耐容能
pp.171-174
発行日 2012年2月10日
Published Date 2012/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102375
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要旨:〔目的〕慢性呼吸不全患者を対象とし,在宅での身体活動量に影響を及ぼす因子を検討する.〔対象・方法〕慢性呼吸不全にて呼吸リハビリテーションを行った患者19名に対し,入院中に6MWT,肺機能検査,膝伸展筋力評価を実施し,退院後に身体活動量評価を行った.解析として,身体活動量と6MWT,肺機能測定値,膝伸展筋力の関連をSpearmanの順位相関にて検討し,さらに身体活動量を従属変数,各測定項目を独立変数とするステップワイズ法による重回帰分析を行い,関連要因の抽出と重回帰式を求めた.〔結果〕身体活動量と6MWT,VC,FEV1.0,膝伸展筋力とは相関を認め,また身体活動量の関連要因として6MWTが抽出され,多重共線性に問題のない重回帰式が得られた.〔結語〕運動耐容能評価,また肺機能検査値のなかでもVCやFEV1.0は,慢性呼吸不全患者の退院後の身体活動量に影響を及ぼす因子であることが示唆され,特に,在宅での身体活動量に最も影響を及ぼす因子は6MWTであることが明らかとなった.今後は,心身的要因や環境要因など,本研究で検討した要因以外で身体活動量に影響を及ぼす因子の検討や,長期経過についての検討が必要ではないかと考えられた.
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