Japanese
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研究と報告
足浴による温熱作用が前脛骨筋収縮に及ぼす影響―筋電図および筋音図による検討
Effects of footbath on muscle contraction in tibialis anterior;electro-and mechano-myographic studies.
田中 紀行
1,2
,
南 圭介
1
,
寳珠山 稔
3
Noriyuki Tanaka
1,2
,
Keisuke Minami
1
,
Minoru Hoshiyama
3
1主体会病院総合リハビリテーションセンター
2名古屋大学大学院医学系研究科リハビリテーション療法学専攻
3名古屋大学医学部保健学科
1Syutaikai Hospital Rehabilitation Center
2Division of Rehabilitation Sciences, Graduate School of Health Sciences, Nagoya University
3School of Health Sciences, Nagoya University
キーワード:
足浴
,
前脛骨筋
,
筋音図
Keyword:
足浴
,
前脛骨筋
,
筋音図
pp.885-891
発行日 2011年9月10日
Published Date 2011/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102206
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要旨:〔目的〕足浴が前脛骨筋の筋活動に与える影響を観察した.〔対象・方法〕健常成人を温熱群10名と対照群10名に無作為に分け,41℃と30℃の足浴を20分間行った.腓骨神経刺激による誘発筋活動と随意収縮による筋活動を,筋電図および筋音図にて,足浴前5分から足浴後20分まで経時的に測定した.〔結果〕誘発筋活動による筋音図振幅RMSは,温熱群で出浴直後に増加していた(p<0.05).随意収縮による筋音図の周波数分析では,温熱群で足浴直後に21~40Hzの周波数成分に増加を認めた.誘発筋電図による複合筋活動電位や随意収縮時の筋電図発火量には有意な増加は認められなかった.〔考察〕足浴により,電気的な筋活動量(筋電図)に差が認められなくても機械的な筋収縮量(筋音図)の増加を認め,筋の収縮効率が増したと考えられた.筋音図周波数分析に認められた高周波数成分の増加は,単位時間あたりの筋線維収縮の増加を示すと考えられた.
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