Japanese
English
特集 ゴール設定に必要な予後予測
脳卒中
Prediction in stroke rehabilitation.
小林 一成
1
Kazushige Kobayashi
1
1東京慈恵会医科大学附属第三病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Jikei University Daisan Hospital
キーワード:
脳卒中
,
機能回復経過
,
機能予後予測
Keyword:
脳卒中
,
機能回復経過
,
機能予後予測
pp.613-621
発行日 2010年7月10日
Published Date 2010/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101803
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はじめに
リハビリテーション医療の目標は,可能な限り残存する障害を軽減し,高いレベルの能力を再獲得することにあるが,闇雲にリハビリテーション治療を長期間続けるわけにはいかない.また,経験や直感だけではない科学的な根拠に基づいて,適切な治療期間や到達点を予測することが望まれる.すなわち,治療に際して,まず的確に患者の特徴や問題点を評価し,その結果に基づいて機能予後について検討し,目指すべき到達点を予測する.そして,この一連の過程を踏むことによってはじめて,適切なリハビリテーション治療計画を立てることができ,また,リハビリテーションチーム内で共有しうる統一したゴール設定が可能となる.しかし現状では,信頼に耐えうる予後予測方法はまだ十分に確立されているとは言えず,その活用には注意が必要である1-3).
本稿では,脳卒中の急性期から亜急性期において,ゴール設定のために利用できる具体的な知見や予後予測について紹介する.
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