Japanese
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特集 人工関節―最近の動向
歩行解析による人工膝関節の臨床評価
Gait analysis following total knee arthroplasty.
名倉 武雄
1
,
松本 秀男
2
Takeo Nagura
1
,
Hideo Matsumoto
2
1慶應義塾大学医学部運動器生体工学寄附講座
2慶應義塾大学医学部スポーツ医学総合センター
1Department of Clinical Biomechanics, Keio University
2Institute for Integrated Sports Medicine, Keio University
キーワード:
人工膝関節
,
歩行解析
,
関節動態
,
関節モーメント
Keyword:
人工膝関節
,
歩行解析
,
関節動態
,
関節モーメント
pp.425-429
発行日 2010年5月10日
Published Date 2010/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101764
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はじめに
人口の高齢化に伴い変形性膝関節症の患者数は増加しており,わが国には潜在的なものを含めると約3,000万人の患者がいると推定されている.変形性膝関節症が進行し変形が高度となった関節に対しては,いまだ有効な再生医療がなく,人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty;TKA)の適応となる.このような背景からTKAは整形外科における最もポピュラーな手術の一つとなっており,1950年代に臨床応用されて以来,その手術数は増加している.現在では,わが国で年間約4万件,アメリカでは20万件以上の手術が行われているとされる.
近年,インプラントデザイン,材質や手術法の改良により,TKAの進歩は目覚ましいが,さらなる成績向上のために,実際に設置された人工関節の適切な評価手法が求められている.本稿では,3次元歩行解析装置によるTKA患者の臨床評価について紹介する.
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