Japanese
English
症例報告
リハビリテーションによる機能改善によりパーキンソン病診断が可能となったポリオ後遺症の1例
One poliomyelitis that the diagnosis of Parkinson's disease was enabled by function improvement by the rehabilitation.
森 隆行
1
,
瀬田 拓
1
,
杉山 謙
1
,
出江 紳一
1
Takayuki Mori
1
,
Hiroshi Seta
1
,
Ken Sugiyama
1
,
Shinichi Izumi
1
1東北大学大学院医学系研究科肢体不自由学分野
1Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Tohoku University Graduate School of Medicine
キーワード:
ポリオ後症候群
,
パーキンソン病
,
不随意運動
,
歩行障害
Keyword:
ポリオ後症候群
,
パーキンソン病
,
不随意運動
,
歩行障害
pp.271-274
発行日 2010年3月10日
Published Date 2010/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101728
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はじめに
パーキンソン病は薬物治療により症状の改善が期待できる疾患であるため,最も見逃したくない神経疾患の一つである.しかし,その診断には(表11)),動作の評価が必要となり,何らかの原因で寝たきり状態になっている場合には,診断が困難となることも多い.病態や障害の正しい診断はリハビリテーションを計画するうえで重要であるが,実際の臨床場面では,精査中や疑い診断,そして時には誤診断の段階でリハビリテーションを開始せざるを得ないことは少なくない.
今回われわれは,当初著しい廃用症候群により立位姿勢や歩行の評価ができず,パーキンソン病の診断が困難で,神経内科医もポリオ後症候群の疑いとしていたが,リハビリテーションによる廃用症候群の改善によりパーキンソン症状が明らかとなり,診断に至った症例を経験したので報告する.
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