Japanese
English
特集 末梢神経障害のリハビリテーション
ポリオ後症候群
Post-polio Syndrome.
高岡 徹
1
,
菊地 尚久
1
,
小池 純子
1
,
伊藤 利之
1
Tohru Takaoka
1
,
Naohisa Kikuchi
1
,
Junko Koike
1
,
Toshiyuki Ito
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
1Yokohama Rehabilitation Center
キーワード:
ポリオ
,
ポリオ後症候群
Keyword:
ポリオ
,
ポリオ後症候群
pp.123-127
発行日 1998年2月10日
Published Date 1998/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108590
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はじめに
ポリオ(急性灰白髄炎,小児麻痺,poliomyelitis)は,ポリオウイルスにより,主として脊髄前角細胞が侵され,その支配領域に弛緩性麻痺を生じさせる感染症である.わが国では1960年にポリオの大流行があったが,その後,有効な経口生ワクチンが導入されたことにより,野生株由来のポリオ患者の発生はなくなった1).しかし,開発途上国では今なお流行が発生しており,WHOでは2000年を目標に全世界でのポリオ撲滅に取り組んでいる.また,ワクチン株によるポリオ患者の発生はわが国においても散見され,ポリオ新鮮例のリハビリテーションの報告もされている2).
一方,ポリオに罹患した人々の高齢化に伴い,新たな健康上の問題を生じるポリオ後症候群(post-polio syndrome,以下,PPSと略.post-polio sequelae,late effect of poliomyelitisなどとも呼ばれる)の報告が1980年頃から多くなされている.
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