連載 新しいリハビリテーションの取り組み紹介【新連載】
パーキンソン病に対する音楽療法
林 明人
1,2
1順天堂大学医学部附属浦安病院リハビリテーション科
2順天堂大学医学部脳神経内科
キーワード:
パーキンソン病
,
音楽療法
,
携帯歩行リズム計
,
歩行障害
Keyword:
パーキンソン病
,
音楽療法
,
携帯歩行リズム計
,
歩行障害
pp.595-597
発行日 2011年6月10日
Published Date 2011/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102107
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パーキンソン病は振戦,筋固縮,無動,姿勢反射障害の4大症状などの運動症状が徐々に進行する神経変性疾患である.運動症状のほかに,非運動症状として,便秘,低血圧,流涎などの自律神経症状やうつや認知症などの認知機能障害がみられる.有病率は人口10万人あたり約150人で,全国では約21万人の患者がいると推定されており,社会の高齢化とともにパーキンソン病患者数は年々増加する傾向にある.
パーキンソン病の治療は薬物療法が中心である.薬物療法のほかには,深部脳刺激法などの外科療法があるが,内科的に最適な処方を行い,適応を選んで手術を行っても,完全に症状をよくすることはできない.しかしリハビリテーションを行うと,さらに症状を改善させることができる.また罹病期間が長期になると,運動障害,特に歩行障害が強くなる場合が多く,リハビリテーションの果たす役割がさらに重要になると考えられる.
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