Japanese
English
短報
クロススペクトル解析を用いた視覚誘発電位型ブレイン・マシン・インタフェースの開発
Development of visual evoked potential based brain-machine interface using cross spectrum analysis.
小川 雄喜
1
,
富田 豊
2
,
牛場 潤一
2,4,5
,
正門 由久
3
,
木村 彰男
4
,
里宇 明元
5
Yuki Ogawa
1
,
Yutaka Tomita
2
,
Junichi Ushiba
2,4,5
,
Yoshihisa Masakado
3
,
Akio Kimura
4
,
Meigen Liu
5
1慶應義塾大学大学院理工学研究科
2慶應義塾大学理工学部生命情報学科
3東海大学医学部専門診療学系リハビリテーション科学
4慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
5慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
1Graduate School of Science and Technology, Keio University
2Department of Biosciences and Informatics, Faculty of Science and Technology, Keio University
3Department of Rehabilitation Medicine, Tokai University School of Medicine
4Keio University Tsukigase Rehabilitation Center
5Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
キーワード:
ブレイン・マシン・インタフェース
,
定常型視覚誘発電位
,
環境制御装置
Keyword:
ブレイン・マシン・インタフェース
,
定常型視覚誘発電位
,
環境制御装置
pp.1063-1066
発行日 2009年11月10日
Published Date 2009/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101641
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要旨:網膜に定常的な点滅光刺激を与えた時に視覚野近傍で観測される定常型視覚誘発電位(SSVEP)は,刺激周波数と同調する律動的な波形になる.近年では,異なる周波数で点滅する複数光源にそれぞれ機能を割り当て,光源注視時におけるSSVEPを解析することで,ユーザーが任意の機能を呼び出せるブレイン・マシン・インタフェース(BMI)が注目されている.しかし,SSVEPの信号強度はきわめて低く,従来のパワースペクトル解析では他の脳活動や外部ノイズに埋もれたSSVEPを判別することは難しい.そこで本研究では,点滅駆動信号と脳波の周波数領域の相関値を計算するクロススペクトル解析を用い,従来よりも高精度にSSVEPを検出する方法を開発した.実際に本解析法を利用してテレビを操作するBMIを構築し,健常者およびC4頸髄損傷患者で検証した結果,どちらの被験者も高精度に操作でき,環境制御装置としての有用性を示すことができた.
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