連載 印象に残ったリハビリテーション事例
義手の可能性を改めて実感した1例
陳 隆明
1
1兵庫県立総合リハビリテーションセンター
キーワード:
義手
,
社会復帰
Keyword:
義手
,
社会復帰
pp.968-969
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101619
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患者さんは当時20歳の女性です.彼女は准看護師として県外の眼科医院に勤務する傍ら,正看護師を目指して看護学校に通学していました.在学中に,交通事故により左腕を失いました.左上腕骨外科頸での切断であり,極短断端で,機能的には肩関節離断に相当します.
まず前病院の担当OTのAさんより,彼女のリハビリテーションについての相談がありました.ちょうどその頃,兵庫県立総合リハビリテーションセンター(以下,当センター)でOT向けの筋電義手講習会を開催しており,Aさんはその参加者の一人でした.Aさんは彼女の正看護師になりたいという強い思い,何よりも現在の病状を受け入れ前向きであること,そして正看護師になるためには両手動作が必須であり「役に立つ義手」の訓練が必要であることを,熱く語っていたのがとても印象的でした.
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