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特集 義肢装具へのテクノロジーの導入
義手開発における3Dプリンタの可能性
Potential of 3D Printed Prosthetic Hands
吉川 雅博
1
Masahiro Yoshikawa
1
1大阪工業大学ロボティクス&デザイン工学部アシスティブデバイス研究室
1Assistive Device Lab., Faculty of Robotics & Design, Osaka Institute of Technology
キーワード:
義手
,
3Dプリンタ
Keyword:
義手
,
3Dプリンタ
pp.947-953
発行日 2019年10月10日
Published Date 2019/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201765
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はじめに
これまでにさまざまな義手が製品化されてきたが,機能,重量,価格,外観,適合などに課題があり,必ずしもユーザの要望に沿った義手が提供できない状況があった.一方,three-dimensional printer(以下,3Dプリンタ)が低価格化して普及が進み,ものづくりにおいて広く使われるようになった.このような背景のもと,3Dプリンタを活用して新たな義手を開発し,義手の課題を解決しようとする試みが世界中で行われるようになった.われわれの研究室でも2010年から3Dプリンタを活用した義手の開発に取り組み,製品化を行ってきた.本稿ではまず3Dプリンタの現状を概観し,義手開発に3Dプリンタを導入するメリットについて述べ,それらのメリットを活かしてわれわれが開発しているさまざまな義手について紹介する.最後に3Dプリンタを義手開発に用いる際の注意点について述べ,義手開発における3Dプリンタの可能性について議論する.
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