Japanese
English
調査
神奈川リハビリテーション病院における義手処方の実態―過去10年の疫学的考察と義手使用状況の調査
Upper-limb prostheses in Kanagawa Rehabilitation Hospital: A ten year study.
橋本 圭司
1
,
大橋 正洋
1
,
渡邉 修
1
,
宮野 佐年
2
,
高橋 茂
1
,
高山 昌美
1
Keiji Hashimoto
1
,
Masahiro Ohashi
1
,
Shu Watanabe
1
,
Satoshi Miyano
2
,
Shigeru Takahashi
1
,
Masami Takayama
1
1神奈川リハビリテーション病院
2東京慈恵会医科大学リハビリテーション科
1Kanagawa Rehabilitation Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, Jikei University School of Medicine
キーワード:
上肢切断
,
義手
,
疫学
Keyword:
上肢切断
,
義手
,
疫学
pp.955-960
発行日 2001年10月10日
Published Date 2001/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109604
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はじめに
わが国において上肢切断者に対し義手を処方する機会は,その中核を担うべきリハビリテーション施設や大学病院においてでさえも少ないのが現状である.中島が行った調査1)では,全国の大学病院やリハビリテーション施設において,上肢切断と義手に関しては年間1,2件という施設が大半を占めたと報告している.他国の施設の報告2,3)と比較しても,その患者数は非常に少ないと言える.これらの現状を生み出した原因として,上肢切断の原因に外傷が多く,一次治療が行われる救急病院での義手に対する認識が薄いこと,一次治療部門とリハビリテーション担当部門との連携が不十分であること,結果として上肢切断者自身に義手に関する情報が伝わらないことなどが考えられる.
そこで今回,われわれは過去10年間に当院で義手を処方した上肢切断例について,その疫学的特徴と退院後の義手使用状況について調査し,当院における義手処方の実態について検討し,考察したので報告する.
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