Japanese
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実践講座 障害者の加齢に伴う問題と対策・5
重症心身障害―リハビリテーションの実施にあたって
Rehabilitation for persons with severe motor and intellectual disabilities(SMID)and for severe intellectual persons with physical disease, physical impairments.
高橋 洋
1,2
Hiroshi Takahashi
1,2
1重症心身障害児(者)施設「すくよか」リハビリテーション科
2東京北社会保険病院リハビリテーション科
2Department of Rehabilitation Medicine, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
キーワード:
重症心身障害
,
重度知的障害
,
早老化
,
骨折
Keyword:
重症心身障害
,
重度知的障害
,
早老化
,
骨折
pp.433-437
発行日 2009年5月10日
Published Date 2009/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101507
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はじめに
「重症心身障害」という言葉を聞いてどのようなイメージをもたれるだろうか.療育や小児リハビリテーションに携わっているスタッフにとっては聞き慣れた言葉であるが,日常,成人を対象にする医療機関や保健福祉機関のリハビリテーションスタッフにはほとんどなじみがない.そのため,重症心身障害者が加齢に伴い,成人を対象にした医療機関を受診するときには,その言葉から誤解を生じることも少なくない.さらに「重症心身障害」は,今までこの4回の連載で取り上げられた疾患のように,医学的な定義や概念がある用語ではなく,医療福祉制度の変遷のなかで生まれた用語であることもなじみを薄くしている要因である.
本稿ではまず,重症心身障害についての概念や障害分類について述べる.その後,重症心身障害の核となる脳性麻痺と重度知的障害のうち,今回は重度知的障害に重点を置き,重度知的障害者も含めた重症心身障害者の加齢に伴う身体的問題について述べ,最後にその対策や対応についてリハビリテーションの側面から事例も含めて述べることとする.
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