Japanese
English
特集 廃用症候群を治すには
評価と治療予後予測
Assessment and prognosis prediction of disuse syndrome.
石野 真輔
1
,
新井 秀宜
1
,
道免 和久
2
Shinsuke Ishino
1
,
Hideki Arai
1
,
Kazuhisa Domen
2
1兵庫医科大学篠山病院リハビリテーション科
2兵庫医科大学リハビリテーション部
1Department of Rehabilitation Medicine, Sasayama Hospital, Hyogo College of Medicine
2Department of Rehabilitation Medicine, Hyogo College of Medicine
キーワード:
廃用症候の評価
,
ADL評価
,
予後予測
Keyword:
廃用症候の評価
,
ADL評価
,
予後予測
pp.301-306
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101482
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
廃用症候群とは,疾病や病態の発生時には存在せず,経過に引き続いて発現してくる二次的機能障害(secondary disability)で,無動,不動,低活動,臥床によって引き起こされる病的状態の総称である.廃用症候群の本態は,ヒトが状況・環境に正常に適応した結果もたらされた病的な状態1)であり,問題となる状況・環境をなくすことが予防の大原則であるが,一旦,廃用を生じてしまうと悪循環が形成されやすく,治療には多くの時間と費用を要することになる.
2000年の診療報酬改定により,回復期リハビリテーション病棟が導入され,その対象疾患に「廃用症候群」が組み込まれた.その後,廃用症候群の病名が多用されることになったが,2008年の診療報酬改定では,廃用症候群に対して月ごとに「廃用症候群に係る評価表」を作成し診療報酬明細に添付することが必要となり,廃用症候群に対する適切な評価を行うことが要求されている.
本稿では,廃用症候群における評価について述べるとともに,その予後予測について概説する.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.