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特集 リハビリテーションにおける帰結研究―脳卒中を中心に
実践例;課題別予後予測 脳卒中に伴う嚥下障害の予後予測
Outcome prediction of stroke patients with dysphagia.
寺岡 史人
1
Fumito Teraoka
1
1JA長野厚生連佐久総合病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Saku Central Hospital
キーワード:
嚥下障害
,
予後予測
,
医療倫理
Keyword:
嚥下障害
,
予後予測
,
医療倫理
pp.35-39
発行日 2008年1月10日
Published Date 2008/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101157
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はじめに
脳卒中においては,急性期にはおおむね患者の半数に嚥下障害を認め,経時的に減少することが知られている1).脳卒中の主たる障害である片麻痺と,それに伴う活動レベルの障害である歩行やADL(activities of daily living),さらには参加レベルにおける自宅復帰などを帰結とした予後予測研究は数多い2-4).米国では1980年代に嚥下障害のリハビリテーションが発展し,それに続くように,本邦においても昨今の摂食・嚥下障害リハビリテーションは普及がめざましい5).しかし,現在のところ嚥下障害の予後予測に関する研究は多くはみられない6).
本稿では,佐久総合病院(以下,当院)での臨床経験をもとに,経口摂取の可否に関する予後予測方法について検討し,それが実際の臨床場面でどのように役立つのか,考察してみたい.
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