学会報告
第64回神奈川リハビリテーション研究会―2008年2月23日(土),於:ミューザ川崎
長澤 充城子
1
1れいんぼう川崎
pp.278-279
発行日 2009年3月10日
Published Date 2009/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101475
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1.自走式車いすの導入により得られた移動能力の向上が,他のADLによい影響を与えた症例
れいんぼう川崎在宅支援室
池谷 充弘・長澤充城子・井上 早苗
小磯さおり・小林 絹子・斉藤 薫
〔症例〕58歳,男性で,脳炎後遺症による左片麻痺があった.在宅生活を送っていたが,頸椎症性脊髄症による右上下肢の運動障害が出現し,その後,寝たきり状態となった.主介護者の入院を機に,当施設に入所した.〔介入・変化〕6年間にわたり多職種でアプローチしたことで,施設生活が大きく改善した.当初,PTは座位保持能力向上を目的に,疼痛軽減とROM拡大を図った.運動機能向上に伴い,本人の精神面に配慮しながら,適宜,生活スタイルを調整した.車いす導入により,座位・上肢機能が改善し,ADL向上に繋がった.患者に適した生活スタイルで過ごすなかで気持ちに余裕が生じ,外出したいという意欲が出てきた.〔考察〕多職種の介入により,車いすが生活に密着した形でタイミングよく導入できたことが,機能改善によい影響を与えたと思われた.
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