学会報告
第81回神奈川リハビリテーション研究会—2016年9月24日(土),於:ミューザ川崎
長澤 充城子
1
1れいんぼう川崎
pp.171-173
発行日 2017年2月10日
Published Date 2017/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200866
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.高次脳機能障害地域活動支援センターの取り組み
川崎市社会福祉事業団高次脳機能障害地域活動支援センター
北川 潤・他
高次脳機能障害地域活動支援センターは,川崎市初の高次脳機能障害に特化した専門機関として,2012年7月に設立され,高次脳機能障害者の地域生活の再構築を目的にした支援を行っている.当センター通所利用者の大きな特徴としては,約7割の方が,高次脳機能障害に加え,対人過敏・強迫傾向・新奇場面への不安などといった精神的課題を併せもっていることである.このような方たちが主体的に社会参加に向けて進んでいくためには,支援する側が日々の会話や活動のなかで本人の小さな変化を感じ取りながら,時間をかけて本人の理解を深めることで,築くことができる信頼関係が支援の土台となる.そして,実際の支援には,個人のペースと精神的負荷に配慮し,スモールステップで進めることや,さまざまな専門性を併せもつチームによる多角的なアプローチを丁寧に行うことが必要であると,開所後4年の経過から明らかになったといえる.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.