Japanese
English
研究と報告
回復期脳卒中患者のADL改善経過の分析―回復期リハビリテーションにおけるクリニカルパス作成の指標として
Analysis of time course of ADL recovery in stroke patients:with reference to development of clinical pathways in convalescent stroke rehabilitation.
高見 美貴
1
,
千田 富義
1
Miki Takami
1
,
Tomiyoshi Chida
1
1秋田県立リハビリテーション・精神医療センター
1Akita Prefectural Center of Rehabilitation and Psychiatric Medicine
キーワード:
脳卒中
,
回復期リハビリテーション
,
ADL
,
Barthel Index
,
クリニカルパス
Keyword:
脳卒中
,
回復期リハビリテーション
,
ADL
,
Barthel Index
,
クリニカルパス
pp.775-781
発行日 2008年8月10日
Published Date 2008/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101310
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:回復期リハビリテーション病棟における脳卒中のクリニカルパス作成の指標とするために,Barthel Index(BI)の下位項目について自立達成期間,自立達成期間の症例間変動(幅),自立達成順序を,入院時ADL重症度別(軽度群,中等度群,重度群)に検討した.対象は発症から60日以内の脳卒中初回発作患者237名であった.運動能力,知的能力ともに重症度が3群で異なり,3群を機能的に同一に扱うことはできないと考えた.BI下位項目の検討では,各重症度群におけるBI下位項目の獲得順序は一定と想定することができ,難易度に従って低い順に項目を配列すると,食事,車いす,整容,便禁制,尿禁制,更衣,移乗,トイレ,歩行,入浴,階段の順であった.しかし,重症度が重度になるほど自立達成期間は長く,症例間変動が大きくなった.回復期リハビリテーション病棟のクリニカルパス導入にあたっては,入院時のADL重症度群で層別化して,ADL課題の順序性を考慮したADL獲得目標を設定し用いることが望ましいと思われた.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.