Japanese
English
実践講座 麻痺肢の手術療法とリハビリテーション・4
下肢の末梢神経性麻痺
Disorders of the peripheral nervous system in lower extremities.
亀ヶ谷 真琴
1
Makoto Kamegaya
1
1千葉県こども病院整形外科
1Division of Orthopeadic Surgery, Chiba Children's Hospital
キーワード:
末梢神経障害
,
下肢変形
,
腱移行術
,
骨切り術
,
整形外科的手術治療
Keyword:
末梢神経障害
,
下肢変形
,
腱移行術
,
骨切り術
,
整形外科的手術治療
pp.769-773
発行日 2008年8月10日
Published Date 2008/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101309
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二分脊椎症
二分脊椎症(spina bifida)では,脊髄の麻痺高位により将来の移動能力やそれに伴う日常生活動作が左右される.そのため,まず新生児期から乳児期においては,四肢自動運動の有無(活発かそうでないかも評価する)や,pin prick検査による知覚(痛覚)領域を評価し,運動および知覚麻痺の脊髄レベルの確認を試みる.これにより,ある程度の将来的な運動機能および歩行能力の予測が可能となる.次に,四肢の変形や関節可動域(ROM)制限の有無についても確認する.高位麻痺レベルの二分脊椎症例では,先天性股・膝関節脱臼や関節拘縮などを合併することが多い.しかし,この時点の評価ですべてを予測することは不可能であり,両親・家族への説明はあまり悲観的な内容は避けるべきである.実際に,月齢が進むにつれて,四肢の運動が活発になる例や,ROMが改善してくる例もある.
整形外科的な治療の最終目標は,二分脊椎症児・者の移動能力およびADL(activities of daily living)の向上である.そのために必要となる手術治療およびリハビリテーションについて,われわれの経験を中心に述べる.
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