Japanese
English
研究と報告
脳卒中患者の麻痺側足関節背屈に対するミラーセラピーの効果
Improvement of hemiplegic ankle dorsiflexion by mirror therapy.
平野 佳代子
1
,
永井 将太
2
,
和田 陽介
1,3
,
野々山 紗矢果
1
,
生川 暁久
1
,
大沼 さゆり
1
,
川上 健司
1
,
西尾 美和子
4
,
寺西 利生
1,3
,
園田 茂
1,3
Kayoko Hirano
1
,
Shota Nagai
2
,
Yosuke Wada
1,3
,
Sayaka Nonoyama
1
,
Akihisa Narukawa
1
,
Sayuri Onuma
1
,
Kenji Kawakami
1
,
Miwako Nishio
4
,
Toshio Teranishi
1,3
,
Shigeru Sonoda
1,3
1藤田保健衛生大学七栗サナトリウム
2藤田保健衛生大学衛生学部リハビリテーション学科
3藤田保健衛生大学藤田記念七栗研究所
4藤田保健衛生大学病院リハビリテーション部
1Fujita Health University Nanakuri Sanatorium
2Faculty of Rehabilitation, School of Health Sciences, Fujita Health University
3Division of Rehabilitation, Fujita Memorial Nanakuri Institute
4Department of Rehabilitation, Fujita Health University Hospital
キーワード:
ミラーセラピー
,
脳卒中
,
麻痺側下肢
,
足関節背屈
Keyword:
ミラーセラピー
,
脳卒中
,
麻痺側下肢
,
足関節背屈
pp.683-688
発行日 2008年7月10日
Published Date 2008/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101290
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:麻痺側足関節背屈が重度に障害された初発脳卒中患者に対して,下肢背屈を目的とするミラーセラピーを行った.鏡を非麻痺側下肢が映るように設置し,背屈運動50回を1セットとし,1日4セット,7日間行わせた.ミラーセラピーの対象者は初発脳卒中患者12名で,対照群は当院の過去のデータベースよりStroke Impairment Assessment Setの足関節の運動機能(SIAS-F)のデータを抽出した325名とした.ミラーセラピー群は対照群と比較して,SIAS-Fに有意に大きな改善が認められた.ミラーセラピーによる改善例と非改善例の基本情報には有意差は認められなかった.今回のミラーセラピーの効果要因としては,鏡による錯覚の効果と頻回に背屈運動を促したことによる筋再教育の効果の2つの可能性が考えられた.ミラーセラピーの効果を制限する因子には注意障害の有無と筋緊張の亢進が考えられた.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.