Japanese
English
研究と報告
骨格筋における虚血再灌流障害に対するエダラボンの効果
Antioxidant effect of a free radical scavenger(edaravone)on ischemia-reperfusion injury in skeletal muscle.
入江 弘基
1
,
加藤 悌二
2
,
大串 幹
3
,
本田 佳子
3
,
水田 博志
1
Hiroki Irie
1
,
Teiji Kato
2
,
Miki Oogushi
3
,
Yoshiko Honda
3
,
Hiroshi Mizuta
1
1熊本大学大学院医学薬学研究部運動骨格病態学分野
2かとう整形外科光の森
3熊本大学医学部附属病院リハビリテーション部
1Department of Orthopaedic and Neuro-Musculoskeletal Surgery, Faculty of Medical and Pharmaceutical Sciences, Kumamoto University
2Kato Orthopaedic Clinic, Hikarinomori
3Department of Rehabilitation, Kumamoto University Hospital
キーワード:
抗酸化剤
,
エダラボン
,
骨格筋
,
虚血再灌流障害
Keyword:
抗酸化剤
,
エダラボン
,
骨格筋
,
虚血再灌流障害
pp.689-694
発行日 2008年7月10日
Published Date 2008/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101291
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要旨:〔目的〕神経血管柄付き筋移植では,組織生着のみならず神経再支配後の十分な筋収縮力が必要とされる.組織移植時の再灌流障害によっても移植筋肉は障害を受ける.移植後神経再支配が確立するまでに良好な筋組織を維持できるかどうかが,最終的な筋収縮力保持に繋がるものと仮定し,検討した.〔対象・方法〕ラット後肢を用いた4時間虚血―再接着モデルに抗酸化剤エダラボンを使用して,再灌流障害を抑制した.神経縫合後の評価として,坐骨神経―腓腹筋の筋複合活動電位を測定し,術後8週における筋収縮機能を評価した.〔結果〕24時間再灌流後の腓腹筋では,エダラボン投与により組織障害は軽減され,筋収縮力低下も有意に抑制された.さらに,8週間経過後でも筋収縮力低下は有意に抑制された.〔結語〕エダラボン投与により,再灌流直後の骨格筋虚血再灌流障害を抑制することができ,神経再支配後の筋収縮機能を改善することができた.
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