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特集 リハビリテーション関連職種の卒前・卒後教育―課題と展望
言語聴覚士
Speech-language-hearing therapist
深浦 順一
1
Junichi Fukaura
1
1国際医療福祉大学福岡リハビリテーション学部言語聴覚学科
1Department of Speech and Hearing Sciences, Fukuoka School of Rehabilitation Sciences, International University of Health and Welfare
キーワード:
言語聴覚士
,
卒前教育
,
卒後教育
,
生涯学習
Keyword:
言語聴覚士
,
卒前教育
,
卒後教育
,
生涯学習
pp.349-354
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101223
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はじめに
言語聴覚士は,1997年の言語聴覚士法の成立によって,1960年代からの悲願であった国家資格となった.1999年に第1回の国家試験が行われて4,003名の言語聴覚士が誕生し,2007年に第9回国家試験を終えて,累計で12,500名を超える言語聴覚士が誕生した.10年弱で約3倍の数となり,日本言語聴覚士協会(以下,協会)会員の74.3%が20~30歳代の若い言語聴覚士で占められている.
現在,提供する言語聴覚療法の内容のなかで,摂食・嚥下障害のリハビリテーションにおける言語聴覚士の役割の重要性がますます認識されてきている.また,高次脳機能障害,認知症,発達障害に対する取り組みの重要性が増し,これらの分野においても言語聴覚士はさらに大きな役割を果たすことが求められている.対象分野の拡大とともに,医療だけでなく,介護,障害福祉,保健や学校教育(特別支援教育)などの領域での言語聴覚療法の提供が今後さらに必要とされてきている.
このようななかで質の高い言語聴覚療法を提供していくためには,言語聴覚士の卒前・卒後教育の充実が鍵になる.本稿では,その現状を概観し,質の高い言語聴覚療法を提供する言語聴覚士を育成していくための課題と展望について論じる.
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