特集 今日の代替医療 漢方と鍼灸を中心に
【教育】
漢方薬を用いた診療の教育―エッセンシャルミニマム
喜多 敏明
1
1千葉大学環境健康フィールド科学センター
キーワード:
漢方薬
,
漢方医学
,
卒前教育
,
卒後教育
Keyword:
漢方薬
,
漢方医学
,
卒前教育
,
卒後教育
pp.729-731
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101776
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日本では,医師の70%以上が漢方薬を用いた診療を実際に行っている1).その理由としては,①西洋薬による治療だけでは限界があるから,②学会などで科学的なデータが報告されてきたから,③患者のQOL(quality of life)を高め,全人的医療ができるから,④患者からの強い要望が出るようになったから,⑤複数疾患を持つ高齢患者が増えたから,といった意見が多い.
漢方薬は,ありふれた症候や疾患(common disease)に対して幅広く使われている.たとえば,不定愁訴,更年期障害,急性上気道炎,便秘,疲労・倦怠感,食欲不振,咳・痰,アレルギー性鼻炎,胃炎,こむら返り,むくみ,月経不順,月経困難症,排尿障害,頭痛,めまい,湿疹,皮膚瘙痒症などに対して漢方薬が頻用されている.
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