Japanese
English
治療経験
パーキンソン病で歩行率が亢進している1症例への音楽付歩行訓練
Musicotherapeutic training for a Parkinson's disease patient who walks with accelerated cadence.
中村 容子
1,2
,
阿部 高子
3
,
安永 雅美
4
,
及川 奈美
5
,
黒岩 貞枝
2,4
,
日野 創
6
,
小林 庸子
2
,
山口 明
4
Hiroko Nakamura
1,2
,
Takako Abe
3
,
Masami Yasunaga
4
,
Nami Oikawa
5
,
Sadae Kuroiwa
2,4
,
Hazime Hino
6
,
Yoko Kobayashi
2
,
Akira Yamaguchi
4
1桐朋学園音楽部門
2国立精神神経センター武蔵病院リハビリテーション科
3独立行政法人国立病院機構さいがた病院リハビリテーション科
4武蔵村山病院リハビリテーション部
5国立成育医療センターリハビリテーション科
6東京都立神経病院リハビリテーション科
1Toho Gakuen School of Music
2Department of Rehabilitation, Musashi Hospital, National Center of Neurology and Psychiatry
3Department of Rehabilitation, NHO Saigata National Hospital
4Department of Rehabilitation, Musashimurayama Hospital
5Department of Rehabilitation, National Center for Child Health and Development
6Department of Rehabilitation, Tokyo Metropolitan Neurological Hospital
キーワード:
パーキンソン病
,
音楽療法
,
歩行
,
歩行率
Keyword:
パーキンソン病
,
音楽療法
,
歩行
,
歩行率
pp.87-91
発行日 2008年1月10日
Published Date 2008/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101164
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はじめに
パーキンソン病の歩行障害の改善に音刺激を利用する方法は,経験的には古くから国内外の臨床において知られていた1).
これを定量的に記述したリハビリテーション的研究成果も,1990年代初め頃から散見されるようになってきた2-5).
これらの報告では,対象は歩行が遅い(歩行率註)が低下し,かつ歩行速度が落ちている)症例が多く,したがって評価においても,歩行率が増大し,歩行速度が上がることをもって,改善したと結論づけている.
しかし,実際のパーキンソン病においては,歩行速度に関係なく歩行率が亢進するタイプの障害も珍しくない.
今回われわれは,これまでパーキンソン病の音楽療法において厳密な評価対象とならなかった歩行率亢進に対し,音楽付き歩行訓練がある程度奏効した1例について検討を試みた.
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