Japanese
English
特集 歩行訓練
歩行訓練と平衡機能
Gait training and balance mechanism.
池永 康規
1
,
立野 勝彦
2
Yasunori Ikenaga
1
,
Katsuhiko Tachino
2
1富山県高志リハビリテーション病院リハビリテーション科
2金沢大学医学部保健学科
1Departmet of Rehabilitation Medicine, Koshi-Rehabilitation Hospital, Toyama Prefecture
2Department of Public Health, Kanazawa University
キーワード:
平衡機能
,
歩行
,
評価
,
訓練
Keyword:
平衡機能
,
歩行
,
評価
,
訓練
pp.819-824
発行日 2004年9月10日
Published Date 2004/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100694
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はじめに
2足歩行を成立させるための機能を考えると,平衡機能は大変重要な位置を占めている1).すなわち,左右の下肢が交互に支点となるため,重心の位置が上下,左右に動揺し,力学的な意味での平衡が失われたり,ふたたび元に戻ったりする現象が規則的に反復し,これが両下肢に交互に起こることで行われるため2)である.したがって,歩行の際には求心路,遠心路が常に働き,バランスを保ちながらなされるわけで,歩行訓練を行う場合は,関節可動域,筋力などに注意を払うことも重要であるが,常に平衡機能についても注意を払う必要がある.
本稿では,平衡機能の解剖学的,生理学的な仕組みを,求心性,遠心性に分けて再整理し,そのなかで評価,および訓練法を紹介するので,知識の整理に役立てていただければ幸いである.
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