Japanese
English
研究と報告
三次元磁気式位置計測システムを用いた簡易歩行分析法の開発のための基礎的検討
The development of simple gait analysis system by three-dimensional magnetic tracking system.
石尾 晶代
1
,
村岡 慶裕
1
,
大見 香織
2
Akiyo Ishio
1
,
Yoshihiro Muraoka
1
,
Kaori Omi
2
1早稲田大学人間科学研究科
2医療法人三九会三九朗病院リハビリテーション部
1Graduate School of Human Sciences, Waseda University
2Department of Rehabilitation, Medical Corporation of Sankyukai, Sankuro Hospital
キーワード:
臨床計測
,
ウォークWay
,
精度
,
歩幅
,
歩行率
Keyword:
臨床計測
,
ウォークWay
,
精度
,
歩幅
,
歩行率
pp.775-780
発行日 2014年8月10日
Published Date 2014/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110597
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要旨:〔目的〕三次元磁気式位置計測システム(米国POLHEMUS社製FASTRAK)による簡易歩行分析手法を提案し,既存の歩行分析装置ウォークWayを用いた手法との比較による精度の検証を行った.〔対象〕中枢神経疾患や整形外科疾患の既往のない20代健常女性1名とした.〔方法〕被験者には,60.0cmごとにマーキングされた4.8mの歩行路を,92.0Hzのメトロノーム音のタイミングでマーカー上へ左右の足を交互に接地させる歩行を指示し,そのときの歩幅,ストライド長,歩行速度,歩行率の測定を,FASTRAKとウォークWayを用いて各10試行行った.おのおのの手法で得られた各指標の10回の平均値から,真値(歩幅60.0cm,ストライド長120.0cm,歩行速度3.4km/h,歩行率92.0Hz)との誤差率を算出した.〔結果〕FASTRAKによる手法の誤差率は,歩幅6.5%,ストライド長6.4%,歩行速度3.0%,歩行率2.1%であった.ウォークWayによる手法の誤差率は,歩幅1.7%,ストライド長5.0%,歩行速度3.0%,歩行率2.6%であった.〔結語〕本研究において開発した手法は,既存の歩行分析装置と同程度の精度を有することが確認され,新しい定量的歩行分析手法として有用である可能性が示唆された.
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