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増大特集 知っておきたいリハビリテーション・テクニック
ベッド上訓練から歩行まで
歩行訓練―実用歩行訓練
Practicai Gait Training.
大川 弥生
1
,
太田 喜久夫
1
Yayoi Okawa
1
,
Kikuo Ota
1
1帝京大学市原病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Teikyo University Ichihara Hospital
キーワード:
日常生活動作(ADL)
,
歩行
Keyword:
日常生活動作(ADL)
,
歩行
pp.819-823
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107163
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はじめに
日常生活動作(ADL)では「できるADL」(評価・訓練時の能力)ではなく,「しているADL」(実生活で実行していること)を重視1)すべきであり,しかもADL評価・訓練の究極の目的は,将来「(実行)する(ようになる)ADL」(自宅・社会に復帰した場合に実行するであろうもの)を判断し,それに向けての訓練・指導プログラムを進めていくところにある2).この原則は歩行訓練においても同様で,訓練時の歩行能力向上を自己目的化することなく,実際の生活場面での歩行をできる限り早く自立させて,さらに将来の社会生活上に必要な歩行能力を獲得するようにすすめていくことが重要である.訓練時の能力をこのように実際の生活での歩行(実用歩行)能力として生かしていくためには,単に理学療法室内のみで,また理学療法の時間内のみで歩行距離をのばしたり,歩行補助具をできる限り軽減したり,歩容をよくしたりすればよいのではなく,以下に述べるような実用歩行獲得のための特別の訓練が重要である.
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