歩行器・歩行車

新型歩行補助装置の登場

　歩行器や歩行車は，機器としては杖と同一の範疇に含まれ，歩行補助具と総称される．

　これら歩行補助具の目的は，姿勢バランスを適切に制御できない患者の歩行に際して，不安定な歩行のバランス改善，基底面の増大・再配置，下肢への荷重軽減，感覚入力の補助などを図るものである．元来は支持基底面を広げ，安定性を増すことを目指した簡単な構造の機器であり，コンピュータ制御が取り入れられる余地はなかった．しかし，近年のコンピュータを取り入れたロボット技術の進歩は，歩行補助具の概念に新たな機能付加を可能にした．