一頁講座 ユニバーサルデザイン
サインとインターフェースによる望ましいコミュニケーション環境の形成
太田 幸夫
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1多摩美術大学造形表現学部デザイン学科
キーワード:
インターフェース
,
サイン
,
ピクトグラム
Keyword:
インターフェース
,
サイン
,
ピクトグラム
pp.479
発行日 2004年5月10日
Published Date 2004/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100585
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インターフェースは環境の意味づけである.サインは,体温や脈拍のごとく,意味をもつ事物や状況のしるしであり,情報の素子である.情報は生物としての生活主体が識別し評価した状況関係であり,生物にとって,モノ,エネルギーとともに,生存に不可欠な三本柱の一つである.「適切な」サインによるコミュニケーション環境の形成,つまり,環境の「部分」と「全体」が,環境の「目的」と「個性」に見合って調和し,人々と環境の一体感や対話が育まれるアメニティの高い環境が今,望まれている.ここで言うアメニティの意味は,安全性,快適性,機能性,利便性などを包み込む大きな概念であり,筆者はそこに文化性を加えて考えている.
ユニバーサルデザインは,この「適切さ」と重なる.それはインターフェースの指標とも重なっている.人の場合は主に視覚環境が対象となる.視覚的情報環境を整えるビジュアルインターフェースの望ましいあり方が,そこに見とれる.
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