Japanese
English
特集 リハビリテーション医学における疫学
脳性麻痺
Epidemiology of cerebral palsy.
北原 佶
1
,
落合 靖男
2
Tadashi Kitahara
1
,
Yasuo Ochiai
2
1鳥取県立皆生小児療育センターリハビリテーション科
2沖縄小児発達センター小児科
1Tottori Prefectural Kaike RehabilitationbCenter for Disabled Diisabilities
2Okinawa Developmental Center in Children
キーワード:
脳性麻痺
,
疫学
,
発生率
,
有病率
,
低出生体重
Keyword:
脳性麻痺
,
疫学
,
発生率
,
有病率
,
低出生体重
pp.19-28
発行日 2004年1月10日
Published Date 2004/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100523
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はじめに
小児期に対応する運動障害として脳性麻痺(cerebral palsy;CP)は頻度が高い.しかし,CPの運動障害は軽減することはあっても治癒しない.CPの子ども達はCPの大人になる.したがって,CPの運動障害に対するなんらかの医療的,福祉・社会的支援は生涯続くと言えよう.教育的支援も無論含まれる.
生涯続くとすれば,CPの予防は重要である.しかし,周産期・新生児期の医療的管理が進んでいながら,近年CPの発症率は高くなっていると言われている.これらを考慮しながらCPの発生率・有病率,成因を検討することにする.
CPはダウン症の約2倍の頻度で発生してくるが,それでも1,000人の出生に対して2~3人程度である.したがって,発生率を求めるには大きな人口背景が必要になる.特にCPの型分類や低出生体重児からの頻度を求めるとすると,母集団の規定が大きな問題になるが,これらの条件を十分にクリアした報告は少ない.CPの疫学と言ってもこれらの欠点を抱えての検討である.
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