Japanese
English
症例報告
19年経過した両上肢切断者の右上腕義手操作能力およびADL
A bilateral upper-limb amputee and his ability to use an above-elbow prosthesis 19 years after the amputation.
大橋 正洋
1
,
鄭 健錫
1
,
青木 重陽
1
,
高山 昌美
2
,
高橋 茂
3
Masahiro Ohashi
1
,
Kenshaku Tei
1
,
Shigeharu Aoki
1
,
Masami Takayama
2
,
Shigeru Takahashi
3
1神奈川リハビリテーション病院リハビリテーション医学科
2同作業療法科
3アクティブプロス
1Rehabilitation Medicine, Kanagawa Rehabilitation Hospital
2Occupational Therapy, Kanagawa Rehabilitation Hospital
3Active Pros
キーワード:
両上肢切断
,
上腕義手
,
運動学習
,
ADL
,
長期経過
Keyword:
両上肢切断
,
上腕義手
,
運動学習
,
ADL
,
長期経過
pp.275-280
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100490
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はじめに
外傷などによる後天性の両上肢切断者では,日常生活に再適応するために義手の使用を含めて多くの動作を学習しなければならない.われわれはすでに,労災事故による両上肢高位切断男性1例について,義手処方と入院中の義手装着訓練について報告している1).この男性は遠隔地に居住しているため,義手の更新や調整,自助具の作製などを目的に3~4年の間隔を置いて短期入院を繰り返してきた.このため19年間にわたり経過を観察することができた.急性期の両上肢切断者は,日常生活を自立して行えるようになるかについて将来への不安が大きいと思われる.
本症例の報告が,このような不安をもつ患者あるいは訓練プログラムを作成しようとする治療者へ方向性を示す一助となることを期待し,日常生活における義手や自助具の使用状況,および義手操作能力の19年間における推移について報告する.
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