Japanese
English
研究と報告
大腿骨頸部骨折患者の急性期治療システムの変更に伴う治療成績の変化
Effect of acute inpatient approach system change on the femoral neck fractures.
青木 啓成
1
,
原 寛美
2
,
保坂 正人
3
,
犬飼 紫乃
1
,
唐沢 俊一
1
Hironari Aoki
1
,
Hiroyoshi Hara
2
,
Masato Hosaka
3
,
Shino Inukai
1
,
Shun-ichi Karasawa
1
1相澤病院総合リハビリテーションセンター
2相澤病院リハビリテーション科
3相澤病院整形外科
1Department of Rehabilitation, Aizawa Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, Aizawa Hospital
3Department of Orthopedic Surgery, Aizawa Hospital
キーワード:
大腿骨頸部骨折
,
急性期治療
,
治療成績
Keyword:
大腿骨頸部骨折
,
急性期治療
,
治療成績
pp.173-178
発行日 2007年2月10日
Published Date 2007/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100470
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要旨:われわれは頸部骨折患者の入院期間の短縮と,高い年間死亡率を考慮した退院後のQOL(quality of life)を重要視して,早期自宅退院に向けて治療戦略を再考した.2002年8月から大腿骨頸部骨折の治療システムを変更し,変更前の2001年と変更後の2002年の治療成績の変化について比較・検討した.変更の概略は,リハビリテーションならびに手術待機期間の短縮,術後患肢早期荷重,365日体制での病棟リハビリテーションを整備,訪問リハビリテーションとの協調である.対象は,自宅から当院に入院し,理学療法(PT)が処方された頸部骨折患者とし,2002年8月~2003年1月までの48例を早期群,2001年8月~2002年1月までの42例を対照群とした.結果,平均在院日数は早期群にて有意に短縮し,歩行獲得率は早期群にて有意に改善した.入院からPT処方までの期間,手術までの待機期間,手術から患肢全荷重許可までの期間のいずれにおいても両群間に有意差を認め,われわれの治療システム変更の有効性が示唆された.
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