発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006040991
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大腿骨頸部骨折術後の歩行能力を追跡調査し,退院時,退院後の歩行能力の経時的推移とそれに関与する因子を分析した.術後の歩行能力には,麻痺の有無,術前の全身状態,手術時年齢,術式・骨折型との関連はみられなかった.しかし,変形性膝関節症(膝OA)の合併が何らかの介助を必要とする群で多くみられた.25例全例が退院時には介助を必要としたが,術後6ヵ月時には歩行能力が改善されたものが7例(28%)にのぼり,低下した者は認められなかった.大腿骨頸部骨折術後の歩行能力には退院後の継続したリハビリテーションが重要であり,膝OA合併の有無が頸部骨折術後の歩行能力に影響すると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2005