Japanese
English
短報
聴覚刺激に対する筋電図反応時間の検討―単耳および両耳刺激と刺激回数変化に着目して
Electromyographic reaction time in auditory stimulus:comparison with unilateral auditory stimulus and bilateral auditory stimulus, and alteration of stimulus number.
伊藤 正憲
1,4
,
弓永 久哲
2
,
鈴木 俊明
2,3
Masanori Ito
1,4
,
Hisanori Yuminaga
2
,
Toshiaki Suzuki
2,3
1名谷病院リハビリテーション科
2関西鍼灸大学附属診療所リハビリテーション科
3関西鍼灸大学神経病研究センター
4現・神戸リハビリテーション専門学校理学療法学科
1Department of Rehabilitation, Myodani Hospital
2Department of Rehabilitation, Outpatient Clinic, Kansai College of Oriental Medicine
3Research Center of Neurological Diseases, Kansai College of Oriental Medicine
キーワード:
聴覚刺激
,
筋電図反応時間
,
中枢処理過程
Keyword:
聴覚刺激
,
筋電図反応時間
,
中枢処理過程
pp.889-893
発行日 2006年9月10日
Published Date 2006/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100379
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はじめに
反応時間とは,ある刺激が加えられ,それに対する反応が生起されるまでの遅れ時間のことであり,運動課題を用いた反応時間測定では,感覚入力から運動発現までの遅れ時間と考えられる1).反応時間は,刺激入力から筋活動開始までの筋電図反応時間(electromyographic reaction time;EMG-RT)と,筋活動が開始してから関節運動が開始されるまでの運動時間(motor time;MT)で構成されている.EMG-RTは上位中枢レベルの処理能力を反映し,MTは末梢の筋レベルの状態を反映するとされている.
反応時間測定の入力刺激には,視覚刺激,聴覚刺激,皮膚電気刺激などが主に用いられている.聴覚刺激に対する反応時間の報告は,視覚刺激や皮膚電気刺激に比べ数が少なく,また,単耳刺激と両耳刺激の比較や刺激回数変化による反応時間を検討したものは,現在のところ見当たらない.
本研究は,聴覚刺激に対するEMG-RTを単耳および両耳刺激と刺激回数変化に着目して比較し,中枢処理能力について検討することを目的とした.
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