Japanese
English
報告
体幹加速度波形からみるパーキンソン病患者の歩行―特徴と聴覚刺激による影響
Studies of trunk acceleration in Parkinson's disease patient
井平 千暁
1
,
松原 幸代
1
,
山田 直希
1
,
名部 勝彦
1
,
時本 日出見
2
,
佐藤 一彦
3
,
前田 真伸
3
,
藤野 英己
4
,
嶋田 智明
4
Chiaki Ihira
1
1加東市民病院リハビリテーション科
2加東市訪問看護ステーション
3加東市民病院神経内科
4神戸大学大学院保健学研究科
キーワード:
体幹加速度
,
パーキンソン病
,
聴覚刺激
Keyword:
体幹加速度
,
パーキンソン病
,
聴覚刺激
pp.705-710
発行日 2011年8月15日
Published Date 2011/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102042
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要旨:本研究の目的は,3軸加速度計を利用しパーキンソン病およびパーキンソン症候群患者の,体幹加速度データから得られる歩行指標の特徴と,聴覚刺激の歩行への影響を明らかにすることである.P群は21名(平均年齢72.8±6.2),対照群は年齢をマッチさせた健常者27名(平均年齢74.9±5.4)とした.第3腰椎棘突起付近にセンサーを装着し20mを自由歩行した.その後,2種類のテンポの音刺激を設定し,メトロノームの音に合わせて歩行した.歩行指標では,P群は動揺性の指標で鉛直,左右,前後方向と,歩行変動の指標が有意に高値であった.聴覚刺激による体幹加速度指標への影響は認められなかった.臨床指標との関係ではYahrと多くの項目で相関を認め,Yahrが高くなるに従って動揺性が増加した.P群は重症度が増すにつれて,特に歩行時の動揺性が増大すること,聴覚刺激では歩行の質は改善しないことが示唆された.
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