Japanese
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特集 小児リハビリテーションの最新情報
運動障害の薬物療法
Pharmacotherapies of movement disorders.
根本 明宜
1
Akinobu Nemoto
1
1横浜市立大学附属病院医療情報部
1Department of Medical Informatics, Yokohama City University Hospital
キーワード:
若年性関節リウマチ(JRA)
,
若年性特発性関節炎(JIA)
,
痙縮
,
バクロフェン髄腔内投与療法(ITB治療)
,
A型ボツリヌス毒素
Keyword:
若年性関節リウマチ(JRA)
,
若年性特発性関節炎(JIA)
,
痙縮
,
バクロフェン髄腔内投与療法(ITB治療)
,
A型ボツリヌス毒素
pp.533-539
発行日 2006年6月10日
Published Date 2006/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100316
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はじめに
小児のリハビリテーションにおいて,原疾患の改善により障害の程度を軽くすること,障害を悪化させる要因を可能な限り排除することはリハビリテーションの前提として重要な事項である.リハビリテーション医として障害に対する対応も重要だが,障害を軽減させる可能性について常に考慮しておくことは必須である.また,効果の期待できる治療は副作用もそれなりにあり,新しい治療を理解し,異常に早く気付き,適切な対応をすることも要求される.疾病が理想的に管理できれば,障害が生じなくなり,リハビリテーション医の出番がなくなることも考えられる.「医者と坊主は暇なほうが良い」と言われるが,リハビリテーション医も暇に越したことはない.
運動障害の薬物療法,とくに小児の最新の治療が今回のテーマであるが,本邦で最近大きく変わりつつある,若年性関節リウマチ(JRA)と痙性麻痺に伴う重度痙縮の治療を取りあげたい.小児リハビリテーションが関わる疾患で,てんかん,強皮症,皮膚筋炎等の治療の進歩もあるが,障害に対するリハビリテーションとの関与が少なかったり,治療法がまだ確立していないこと等もあるので割愛する.
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