寄稿 治療体験記
ニューヨーク大学医療センター・ラスク研究所における脳損傷者通院プログラム
「脳損傷者通院プログラム」における前頭葉障害の定義(前編)
立神 粧子
1
1フェリス女学院大学音楽学部音楽芸術学科
pp.487-492
発行日 2006年5月10日
Published Date 2006/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100310
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治療体験記 掲載の趣旨
脳損傷後に高次脳機能障害をもつ人々へ,どのような治療あるいはリハビリテーションを行えばよいのか,2001年度から5年間,厚生労働省が行った「高次脳機能障害支援モデル事業」を契機としてわが国における関心が高まっている.
New York大学Rusk Instituteで行われている「脳損傷者通院プログラムBrain Injury Day Treatment Program」(以下,Ruskとする)は,歴史が長く,国際的評価も高い.わが国へも,しばしば紹介されてきた1-3).しかしながら短期間の見学では,治療者が意図していることや,治療者と患者および家族の関わり,日々行われるさまざまな治療活動の意味などを正確に理解することは難しい.さりとて日本人には,さまざまな障壁があって,ここで治療を受けられる条件が整った人は少ない.
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