学会報告
第21回中国四国リハビリテーション医学研究会―2005年12月11日(日),於:川崎医療福祉大学
椿原 彰夫
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1川崎医科大学リハビリテーション医学教室
pp.493-500
発行日 2006年5月10日
Published Date 2006/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100311
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1.嚥下を躊躇する動作から嚥下失行が疑われた1症例
玉造厚生年金病院
土江 郁子・戸山 茂・三浦 忠俊
左脳梗塞による嚥下障害患者に訓練を施行した.当初,準備期,口腔期と咽頭期の誘発の遅れを認めた.訓練経過から,準備期,口腔期の改善と食塊の奥舌への搬送可能に至ったものの,咽頭への送り込みに自然な嚥下と命令嚥下に乖離があり,命令嚥下に嚥下を躊躇する動作が残存した.自然な唾液嚥下は可能で,重力利用で咽頭流入を促し,咽頭に食塊が流入すれば嚥下反射は誘発できた.これら意図的・非意図的の乖離から嚥下失行ではないかと思われた.
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