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特集 歩行分析の臨床
歩行分析による義肢装具の適応・調節の評価
Adaptation and adjustment of prosthetics and orthotics based on gait analysis.
山本 澄子
1
,
月城 慶一
2
Sumiko Yamamoto
1
,
Keiichi Tsukishiro
2
1国際医療福祉大学大学院
2オットーボック・ジャパン(株)
1International University of Health & Welfare
2OttoBock Japan
キーワード:
歩行分析
,
観察
,
短下肢装具
,
下腿義足
Keyword:
歩行分析
,
観察
,
短下肢装具
,
下腿義足
pp.133-140
発行日 2006年2月10日
Published Date 2006/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100245
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はじめに
義肢装具による歩行改善を目指す際に歩行分析は重要なツールである.義肢装具の適応・調節に対して歩行分析がどのように役立つかを考えると,以下の点があげられる.
1 歩行分析の知識を利用して個々の使用者の義肢装具に必要な機能を選択し,調節の方向を知る手がかりとする.
2 義肢装具の適応および調節の結果を客観的に評価する.
2 ではなんらかの計測器を使用することが多い.1 については実際の義肢装具の選択,調節の場面において歩行分析の知識にもとづいた観察眼をもつ必要がある.なぜなら,選択・調節の場面で計測器を使用した歩行分析を行うことは困難な場合が多いからである.義肢装具使用者の歩行の改善は必ずしも健常歩行を目標としないが,健常歩行のメカニズムを理解することによって,観察能力の向上が可能となる.
本稿では 1 を中心に,健常歩行の特徴を述べた後に,片麻痺者のための短下肢装具(AFO)と下腿義足の機能調節について述べる.
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