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短報
一側膝関節伸展位固定での固定側へのトランスファー―整形外科疾患患者を想定した運動学的分析
Transfer to the direction of the lower extremity where a knee joint was fixed to the extension position:kinetic and kinematical analysis in the assumed orthopedic patients.
三浦 里佳
1
,
佐々木 誠
2
Rika Miura
1
,
Makoto Sasaki
2
1松田病院リハビリテーション科
2秋田大学医学部保健学科理学療法学専攻
1Department of Rehabilitation, Matsuda Hospital
2Course of Physical Therapy, School of Health Sciences, Akita University
キーワード:
トランスファー
,
固定側
,
運動学的分析
Keyword:
トランスファー
,
固定側
,
運動学的分析
pp.963-966
発行日 2005年10月10日
Published Date 2005/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100197
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はじめに
トランスファー動作は,車椅子移動を必要とする人にとってADL(activities of daily living)の自立に重要な要素であり,安全で簡便なトランスファーは,ADLの拡大や転倒予防,精神的安定に不可欠である.その動作方法として車椅子を健側に配置することが原則とされているが,病棟でのスペースの関係や,ベッドに対する車椅子の位置が異なることから,患側に配置した状態でトランスファーする場合も少なくない.また,整形外科疾患患者で荷重制限されている場合は患側へトランスファーすることが多い1)という文献がある.トランスファーは転倒の危険を伴う動作のため,原則とは異なる方法が安全・安楽なのかを見極めたうえでの導入が必要と考えられる.しかし,整形外科疾患患者においてトランスファーする方向が動作に及ぼす影響を運動学的に検討した報告は見当たらない.
そこで,本研究では整形外科疾患患者を想定し,車椅子へのトランスファー時の固定側配置,非固定側配置の2条件で動作解析,非固定側下肢の筋電図学的評価を行った.それにより両者を動作の経済性および安定性,努力性の視点から比較検討した.
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