Japanese
English
研究と報告
エルゴメーター運動の基礎的研究―駆動速度・ピッチ音・肢位による筋活動の変化
Muscle activation pattern during cycle ergometer.
神谷 晃央
1
,
横山 明正
1
,
新野 浩隆
1
,
盧 隆徳
1
,
内田 成男
1
,
島岡 秀奉
1
,
牛場 潤一
2
,
正門 由久
1
,
大田 哲生
1
,
木村 彰男
1
Akio Kamiya
1
,
Akimasa Yokoyama
1
,
Hirotaka Arano
1
,
Takanori Ro
1
,
Shigeo Uchida
1
,
Hidetomo Shimaoka
1
,
Junichi Ushiba
2
,
Yoshihisa Masakado
1
,
Tetsuo Ota
1
,
Akio Kimura
1
1慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
2同理工学部生命情報学科
1Keio University Tsukigase Rehabilitation Center
2Department of Biosciences and Informatics, Faculty of Science and Technology, Keio University
キーワード:
エルゴメーター
,
筋電図
,
筋活動パターン
,
筋活動量
Keyword:
エルゴメーター
,
筋電図
,
筋活動パターン
,
筋活動量
pp.753-758
発行日 2005年8月10日
Published Date 2005/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100156
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はじめに
近年,座位や背臥位などの種々の姿勢にて駆動が可能な多機能エルゴメーター(ストレングスエルゴ(R),三菱電機エンジニアリング社製,以下,S-Ergo)が臨床応用されている.田中ら1)は,種々の姿勢におけるS-Ergo駆動中の筋活動の変化と歩行時筋活動との比較を報告しており,姿勢の変化にかかわらず共通の経時的な筋活動パターンが認められ,歩行時の筋活動パターンと類似性があることを明らかにしている.
また,エルゴメーター運動は,運動負荷試験やフィットネス改善目的だけではなく,脳卒中片麻痺患者に対する痙縮軽減や機能改善の運動療法にも応用されている2).Fujiwara3)らは,脳卒中患者に対してS-Ergoを用いた結果,主動筋と拮抗筋の病的な同時収縮が改善し,正常に近い相反的な筋活動が得られたと報告している.
以上から,S-Ergoは脳卒中患者に対する歩行訓練・治療への有効な手段となる可能性があると考えられる.しかしながら,より効果的なトレーニングプロトコールを検討するうえでの基礎的研究は少ない.そこで,今回,われわれは脳卒中患者への効果的なプロトコールを検討する前段階として,健常人を対象に駆動速度,ピッチ音のとり方,肢位(最大膝伸展角度)の違いによる筋活動への影響,および股・膝・足関節の角度変化を検討したので報告する.
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