Japanese
English
症例報告
声門下肉芽性狭窄による呼吸障害が摂食嚥下障害に関与したクモ膜下出血の1症例
Dyspnea due to glanulomatous subglottic stenosis caused of feeding disturbance and dysphagia in patient with subarachnoidal hemorrhage:a case report.
鶴川 俊洋
1
,
菱沼 亜紀子
1
,
鈴木 英二
1
,
牧田 茂
1
,
間嶋 満
1
Toshihiro Tsurukawa
1
,
Akiko Hishinuma
1
,
Eiji Suzuki
1
,
Shigeru Makita
1
,
Mitsuru Majima
1
1埼玉医科大学リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation Medicine, Saitama Medical School
キーワード:
声門下肉芽性狭窄
,
呼吸障害
,
摂食障害
,
嚥下障害
Keyword:
声門下肉芽性狭窄
,
呼吸障害
,
摂食障害
,
嚥下障害
pp.679-682
発行日 2005年7月10日
Published Date 2005/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100140
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はじめに
声門下肉芽性狭窄は呼吸困難感を招き,とくに気管切開を受けた患者では気管カニューレ抜去困難の原因となることが報告されている1-3).今回,われわれは声門下肉芽性狭窄による呼吸障害が,気管カニューレ抜去困難のみならず,摂食嚥下障害へのリハビリテーションの進行を著しく阻害したクモ膜下出血の1症例を経験した.これまでリハビリテーション医学において,声門下肉芽性狭窄が摂食嚥下障害の増悪因子となるという報告はない.このため,本症例における声門下肉芽性狭窄の発現の背景,ならびに,それによる呼吸困難感が摂食嚥下障害に対するリハビリテーションの進行に及ぼした影響を述べることは,リハビリテーション医学の観点から重要と考え,若干の考察を加え報告する.
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