シリーズ 難治性疾患への対応
⑫声門下・気管狭窄
大前 由紀雄
1
,
北原 哲
1
,
田部 哲也
1
,
唐帆 健浩
1
,
渕上 輝彦
1
1防衛医科大学校耳鼻咽喉科学講座
pp.75-79
発行日 2006年1月20日
Published Date 2006/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100013
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声門下・気管狭窄に対する治療原則は,狭窄を解除し気道としての管腔を確保すること,確保した管腔の再狭窄を防止することである。しかしながら,こうした原則を満足できる画一的な治療法は確立されていないため,症例に応じて治療法が選択されているのが現状である。従来,声門下・気管狭窄の解除には,局所を開放し狭窄を切除することで管腔を確保する方法が主流であった。一方,レーザー器機を応用した内視鏡下手術の進歩によって,局所を開放することなく狭窄部位にアプローチできる症例が増加し,以前に比べて治療法の選択範囲も広がっている1)。
本稿では,こうした点を踏まえながら,声門下・気管狭窄に対する耳鼻咽喉科としての対応を紹介する。
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