連載 とびら
タッチ
小野田 英也
1
1日本理学療法学会連合
pp.127
発行日 2024年2月15日
Published Date 2024/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203336
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理学療法士になっていつの間にか40年以上が経過しました.前半の25年間は病院に勤務し,後半16年間は日本理学療法士協会,日本理学療法学会連合事務局にてお世話になっています.私が理学療法士になった頃は慢性関節リウマチの特効薬はなく,重度の関節変形により人工関節置換術を受ける方が多くいました.私が勤務していた病院でも進行をコントロールできず,四肢や脊柱,顎関節に至るまで軟骨がすり減り,ADLが制限されているリウマチの患者さんが手術目的で入院していました.
重度のリウマチ患者さんを術前後の理学療法のため担当することがありましたが,当時の私はリウマチ患者さんが得意ではありませんでした.「得意ではない」とは患者さんに対して失礼な話であり,プロとして好き嫌いを述べることが不謹慎であることは重々承知していますが,正直に申し上げて40年前の私はリウマチ患者さんに対して苦手意識がありました.
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