Japanese
English
報告
広範囲肩腱板断裂に対する半腱様筋腱・薄筋腱移植術後の理学療法とその治療経過
Postoperative physical therapy and treatment process following transplantation with semitendinosus and gracilis tendons graft for massive rotator cuff tears
俵 伊吹
1
,
山室 鷹彦
1
,
樋口 友貴
1
,
渡邉 友彦
1
,
鏑木 武
1
,
倉澤 康之
2
,
松田 智
3
Ibuki TAWARA
1
,
Takahiko YAMAMURO
1
,
Tomoki HIGUCHI
1
,
Tomohiko WATANABE
1
,
Takeshi KABURAGI
1
,
Yasuyuki KURASAWA
2
,
Satoshi MATSUDA
3
1地方独立行政法人長野市民病院リハビリテーション科
2長野保健医療大学保健科学部
3長野市民病院整形外科
キーワード:
広範囲肩腱板断裂
,
腱移植術
,
術後理学療法
Keyword:
広範囲肩腱板断裂
,
腱移植術
,
術後理学療法
pp.1249-1255
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203227
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要旨 【目的】広範囲肩腱板断裂(以下,広範囲断裂)に対する半腱様筋腱・薄筋腱移植術(transplantation with semitendinosus and gracilis tendons graft:ST/G腱移植術)の術後理学療法と治療経過を検討する.【方法】術後理学療法の安全性として術後再断裂率を,効果として日本整形外科学会肩関節疾患治療成績判定基準(Japanese Orthopaedic Association Score:JOAスコア)および関節可動域(range of motion:ROM)を指標に検討した.まず,ST/G腱移植術を施行された50名の再断裂率を算出した.さらに,そのうちの37名における術前と術後各時期のJOAスコアおよびROMの測定結果を比較した.【結果】再断裂率は20.0%であった.JOAスコアは術前に比べて疼痛,機能,可動域,X線,総合で有意に改善がみられた.ROMでは術前に比べて自動屈曲,外転,外旋で有意に改善がみられた.【結論】広範囲断裂に対するST/G腱移植術の術後理学療法は,JOAスコアおよびROMを改善させ,患者のQOL向上に寄与する可能性が示唆された.
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